3月 28 2021
コンベアベルト材質の特徴・選定|樹脂ベルト
コンベアベルトは おおまかに分類しますとゴム製、樹脂製、金属製となり使用用途により材質を選定いたします。今回 多種多様な使用方法が選定できます樹脂ベルト材質の特徴につきまして紹介いたします。
樹脂ベルトは表面の樹脂コーティングとポリエステル繊維を芯体とするハンプのみで構成されているベルトが大部分を占めます。
樹脂コーティング材質により一般搬送・耐水仕様、抗菌・防カビ仕様、耐湿熱仕様、耐油性仕様、傾斜搬送仕様、すべり搬送用途、非粘着用途に使い分けが可能となり材質毎の特徴・代表的なベルトタイプ・仕様を掲載いたします。
熱可塑性ポリウレタン(TPU)
・ 適用温度範囲が広い
・ 耐摩耗性に優れている
・ 植物・動物性油脂に高い耐性
・ 食品搬送が可能な材質
ポリ塩化ビニール(塩ビベルトPVC)
・ 常温で柔軟性に優れる
・ 難燃性に優れたタイプがあります
熱可塑性ポリオレフィン(TPO)
・ 低温特性に優れる
・ 優れた離型性・非付着性
・ 加水分解に高い耐性
・ 優れた耐薬品性
・ 鉱物油・合成オイルには耐性無し
架橋結合ポリウレタン(PUR)
・ 高いベルト表面硬度
・ 耐摩耗性に非常に優れている
・ 低摩擦係数
・ 優れた化学薬品耐性
・ 高周波ウェルダー・ホットジェットでの溶着加工ができません
ニトリル・ブタジエン・ゴム(NBR)
・ 耐油性(鉱物油、植物油、合成油)に優れている
・ 高温でも優れた耐摩耗性
エチレン・プロピレンターポリマー(EPDM)
・ 高い摩擦係数(高グリップ力)
・ 経年劣化に優れた物性
・ 低温でも高い柔軟性を保持
シリコン(SI)
・ 優れた離型性
・ 耐熱性に優れた材質
ポリプロピレン(PP)
・ 優れた非付着性特性
・ 優れた耐湿熱特性
フッ素フィルム
・ 高い離型性
・ 米飯搬送など粘着性搬送に最適
樹脂ベルトコンベヤの特徴として ゴムベルト使用のベルトコンベヤと違いコンベアベルト搬送面がローラー仕様ではなく すべり板仕様が殆どとなります。これは搬送時のコンベア摩擦係数を下げ使用電力量を減らし設備を小さくできる利点がある為です。
ハンプ枚数につきましては、ベルト引張強度・コンベアプーリー径等を考慮して プライ数(ハンプ枚数)を選定いたします。
帆布ベルト(スライディングベルト)
ハンプ材質は一般的なポリエステル(PET)ハンプ以外に ポリアミド(PA)・アラミド(AR)などによって構成されています。
ポリエステル(PET)帆布は 横剛性仕様・低騒音仕様・トラフコンベア仕様・糸ほつれ防止仕様等があり、特徴としましては寸法安定性・湿度の変化によって伸縮が少ない材質となります。
ポリアミド(PA)(駆動・伝動ベルト)
芯体は 高い強度・耐摩耗性・破断耐性・耐熱性に優れているベルト芯体となる為 伝動ベルトや、高性能コンベヤベルトの心体として使用されております。欠点としましては、湿度の変化に伴う伸縮性が多い点となります。
上記仕様以外に 水が頻繁にかかるライン・洗浄ライン・次亜塩にて洗浄する場所等には、裏面ハンプではなく 両面カバーゴム付きタイプを使用が最適となります。
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