12月 25 2024
コンベアベルト破断時のトラブル対応(ラップエンドレス)
コンベアベルト破断時のトラブル対応方法(ラップエンドレス)
当社コンベアベルトショップで販売している樹脂ベルト用接着剤とコンベア補修材を使用した、ラップエンドレスベルトの補修作業のご紹介となります。
※コンベアベルトの種類によっては使用できない場合もございます。
ベルトが破断(剥離)する原因と起こりうるトラブルについて
コンベアベルトは熱、摩耗、劣化、層間剝離による影響でベルトのエンドレス部分(繋ぎ目)が破断するトラブルがあります。エンドレス部の破損(繋ぎ目の剥がれ)が起こることで製品搬送が出来なくなり製造ラインを停止せざるを得ない状況が考えられます。
下記写真は当社にてベルト交換作業をさせていただいております、お客様の製造ラインで室内の高温による影響でエンドレス部のめくれが発生している事案となります。
上記写真の様な場合は、いつ破断(ベルトが抜ける状態)してもおかしくない状況となりますが、予備の交換用ベルトが無い場合・ベルト幅が広い場合・生産ラインが停止出来ない場合には接着剤・補修シートを併用しての応急対応が可能となります。
めくれかかっているラップエンドレス部を加工
ラップエンドレスとは通常、接着剤を使用して貼り合わせを行うエンドレス方法となります。
①ベルトのテンション(張り)を緩めます。※ベルトの貼り合わせができる程度に。
②写真の様に繋ぎ目がきれいに剥がれている場合は、ディスクサンダーで黄色くなっている古い接着剤を削り落とします。
※研磨用のディスクサンダーで少しずつベルトに注意して削ることをお勧めします。
削りすぎるとベルトに穴があく可能がありますのでご注意願います。
③削った粉が接着面などに残らない様にきれいに清掃します。
④清掃後は樹脂ベルト接着剤(サンパットC)を塗布します。
【当社掲載ブログ→樹脂ベルト接着剤(サンパットC)使用方法】
※ベルトの種類(母材)によってはサンパットCでは接着ができない場合があります。
ベルト貼り合わせ後はローラー掛けを行います。
2回による接着作業の後にベルトを貼り合わせ、ローラー掛けを行います。
ローラー掛けを行うことで、目に見えない気泡や隙間を無くすことができ、高い貼り合わせ強度が確保できます。
補修シート貼り合わせ作業前
通常では、上記工程までで補修作業完了となりますが、今回は左側の剝がれていないエンドレス部分があるため補修シートの貼り合わせ作業も合わせて実施させていただきました。補修シートを貼る際は、下記写真の様にウエスを使用してベルト表面を綺麗に清掃することが重要となります。当社掲載ブログ→コンベア補修シート貼り合わせ方法
補修シート貼り合わせ作業後
接着剤によるベルト接着や補修シート貼り合わせ後は、半日から1日程度の長い時間放置することで少しでも高い接着強度が得られます。
※試運転の際はテンション調整、蛇行調整が必要となります。
今回使用した当社通販サイト販売商品
【接着剤】サンパットC
【コンベアベルト補修材】シルバー色(NA-01)
※現状、コンベアベルト補修材の緑色は廃盤となり、シルバー色のみの販売となります。
※ドライヤー・ローラー・接着剤ブラシ等につきましては市販品でも代用できます。
補修したベルトとその後
記載させて頂いております内容につきましては、あくまで応急的な処置方法となりますのでお早めに新品ベルトの手配をお願い致します。
ベルト型番・寸法・特殊仕様の有無をご連絡いただきましたらお見積り回答も可能となりますのでお気軽にお問い合わせください。
当社では新品ベルトを使用した現地エンドレス加工も可能となります。熱プレス機械を使用してエンドレス施工を行いますので、長時間ラインを停止することなくご使用いただけます。※コンベアの仕様によって停止時間は前後します。
当社ブログ→コンベアベルト型番・寸法・特殊仕様の確認方法
当社ブログ→コンベアベルト寸法測定方法
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